この地図の読み方:認知件数とは何か、面積あたりと千人あたりはどう違うか
しずあんの地図は、東京の町丁目ひとつひとつを柱で表しています。柱の高さと色が何を意味するのかを知っておくと、見間違いがぐっと減ります。
3 つの指標と「泊まるならこのエリア」
画面の下のタブで、表示する指標を切り替えます。
- 路上安心:凶悪犯・粗暴犯と、すり・ひったくり・置引きの認知件数を、町丁目の面積で割った値です。旅行や夜の移動で「歩く場所」を見るための指標です。
- 住まい安心:凶悪犯・粗暴犯に、空き巣などの侵入窃盗と、自転車・バイク・車の盗難を加え、人口千人あたりで見た値です。住む場所を考えるときの指標です。
- 静かさ(推定):用途地域、夜間営業の店の密度、幹線道路や鉄道との近さ、駅の乗降客数から計算した 0〜100 点の推定です。実測の騒音ではありません。
最初に開くのは「泊まるならこのエリア」です。路上安心が少なめで、静かさの推定が高めで、宿泊施設と駅が近い町丁目が、灯りの色で光ります。条件は左下の「条件と一覧」から調整できます。
認知件数とは
認知件数は、警察が事件として把握した件数です。被害の届け出や通報などで警察が知ったものが数えられ、実際に起きたのに届け出られなかったものは入りません。届け出の割合は罪種によって違うため、実際の件数との差も罪種ごとに変わります。
しずあんは、この件数に罪種ごとの重みを掛けて足しています。殺人や強盗などの凶悪犯は 10、暴行や傷害などの粗暴犯は 4 のように、重いものほど大きく数えます。カードに出る「件相当」は、この重み付けをした後の値という意味です。重みの一覧はデータと手法にあります。
面積あたりと千人あたりは、答えが違う
同じ件数でも、何で割るかで見え方が変わります。
面積あたり(路上安心)で見ると、駅前や繁華街のように狭い場所に人が集まる町丁目が高くなります。そこに住んでいる人が少なくても、働く人や遊びに来る人が多ければ件数は増えるからです。反対に、住宅が広がる郊外は面積が大きいため低く出やすくなります。
人口千人あたり(住まい安心)で見ると、住民の少ない繁華街はさらに高く出ます。分母が小さいからです。そのため、住民がとても少ない町丁目(100 人未満)では住まい安心の値を出さず「参考値なし」としています。
どちらが正しいということではなく、目的に合わせて見る指標を選ぶのが大切です。旅行者が夜に歩く道の様子を知りたいなら面積あたり、住む家のまわりを知りたいなら千人あたりが近い考え方です。
階級の基準は「東京23区の町丁目の中央値」
色の 5 段階(とても少ない/少ない/平均的/多い/とても多い)は、東京23区の町丁目のちょうど真ん中の値を基準にして、その何倍かで分けています。0.5 倍以下が「とても少ない」、2 倍を超えると「とても多い」です。
多摩地域も同じ基準で色を付けています。多摩の多くが「とても少ない」になるのは、面積あたりで見ると人の集まり方が 23 区と大きく違うためで、基準を 23 区に置いた結果です。地域ごとに基準を変えると、隣り合う市と区で同じ値なのに色が変わってしまうため、ひとつの物差しにそろえています。
柱の高さ、カードの数字
柱の高さは、選んでいる指標の値を対数で縮めたものです。極端に高い町丁目だけが突き出て他が見えなくならないよう、上限も設けています。静かさ(推定)のときは、高いほど「にぎやか」を表します。
柱をタップすると、その町丁目のカードが開きます。カードには階級だけでなく、面積あたりの値、中央値の何倍か、面積や人口、3 年間の合計が並びます。狭い町丁目は数件の違いで値が大きく動くので、階級だけでなく元の数字もあわせて見てください。
読み違えやすいポイント
- 「とても多い」は、そこにいる一人ひとりが被害に遭う確率を直接示すものではありません。人の多い場所ほど件数は増えます。
- 色が薄い町丁目でも、件数がゼロとは限りません。
- 町丁目の境界は国勢調査のもので、住所の区切りと一致しない場所があります。
読み方がわかったら、地図で気になる場所を開いてみてください。旅行で使う場合は滞在エリアを選ぶ時のポイント、引っ越しなら引っ越し前に見るポイントも参考になります。